ディレクター・脚本・監督に逆裁シリーズ生みの親であるタクシュー担当と聞き、これは発売前から期待せざるを得ない状況だったのですが、自分にとっては逆裁4以下の期待外れ作品でした。
理由は以下の通り。 ●その一 歴代シリーズは1作できれいにまとまっていたのに、まさかのto be continued でゲームは終了、そして分割されることは商品説明に一切なし。 ●その二 逆裁4でねじ込んだ陪審員制度をリベンジしたかったのか大逆裁でも陪審員が登場。プレイヤーが有利だと無反応のくせに、不利な証拠や証言が出てくると一斉で有罪主張する、意見がブレブレで殺意を抱かせる被告人の敵・陪審員。 ●その三 立ち絵にモーションキャプチャーを取り入れて動きが豊かになったけど、ゲームの流れを遮って終盤は鬱陶しいことこの上ない。特にジーナの弾込めの動作は長いくせに登場回数も多い。 ●その四 ホームズやポアロのような推理小説のトリックが展開するのかと思いきや、リアルを混同するとオーパーツなルミノール反応や、監視カメラや不思議発明品など現代ミステリーでの主要アイテムの登場で、折角の明治時代要素を活かさない。現実でのルミノール反応は、1928年頃ドイツの化学者によって偶然発見、1937年頃犯罪捜査に使われ始めたそうですよ。 ●その五 口より手が先に出る大和撫子、推理劇場で明後日の発言をする小五郎のおっちゃんなホームズ、わざわざ聞いてくるなよレベルの問い詰めをしてくる検事、疑いや見下してくるその他大勢など、短所が抜きんですぎて長所が活かされないキャラクターたち。一番まともなのが幼女とか…大人しっかりしろ。 他にも愚痴程度に不満はあれど、上記の理由により発売日に買ったのにやる気が起きず、ラストは片付けるかのようにプレイした作品だった。単品で見たらそこそこ評価出来るAVGだけど、逆裁の新作としてはコレジャナイ作品。過去のオウムやラジカセのような奇をてらった仕掛けや爽快感を与えてくれる逆転劇もなく、これが好きなシリーズ作の最新作かと思ったら泣けるで…。 音楽はロンドンの雰囲気が出ていたが、過去作の「追求」のような胸熱感はなし。 モーションキャプチャーやキャスティング、魔窟時代のロンドンなど新たな試みが行われ全体的に素材は良かったのけど調理に失敗した作品。アソウギとかもっと活かせられるキャラだったのに現時点で使い捨てにしか見えないし、ラストの証言とか『つきつける』箇所が最低2か所はあったのに無慈悲にペナルティ出されるし、まさか好きなシリーズ作で不愉快な気持ちになるとは思わなかった。 一番のお気に入りキャラの元千円札も帰国しちゃったし、残された謎は気になるけれど意欲削がれまくったからなぁ。せめて続きはいつ発売するとか、完結していないってもっと大きな声で告知してくれていれば…。
ブランド:CAPCOM
[2015.10.20] |