PS2/クリムゾン・エンパイア 感想

発売日:2010年12月16日
価格:通常版6,500円(税別),豪華版9,000円(税別)
ジャンル:ファンタジー恋愛AVG

PCゲームで猛威を振るったロゼさんによる
自社移植第一弾「クリムゾン・エンパイア」ことエンピレ。
PC版エンピレでは相変わらずバグ搭載の軽く爆薬を抱え込んだ問題作。
シナリオが前から気になっていたので今回の移植に飛び付いてみたものの、
同ゲームをプレイされた余所のお嬢様方の報告によると
特定のイベント中にセーブするとフリーズ、
対処方法はセーブデータを消す事のみ、
公式対応は「最初からプレイしろ」と相変わらずの鬼畜対応。
いやはや、蛙の子は蛙の子…と言うか
コンシューマに行っても安心と信頼の(バグ常備な)いつものロゼでした。
PC版本編発売から3週間後に発売されたアペンドディスク(バグ搭載済)が
PS2版エンピレに含まれていない辺り商法のアコギさを感じます。
ちなみに自分は事前にPS2版のバグ情報を聞いていたため
プレイ中はイベント中でのセーブはしなかったため
無事バグに遭遇することなくフルコンプ達成と相成りました。
戦場から帰還し1945年8月末に自宅玄関の引き戸を開ける男の姿が
現在自分の脳裏を往復しております。



ゲーム内容は至ってシンプル。
主人公・戦うメイドさんが主を王位に据えるため
貴族と民衆の支持率を上げること、
支持率を上げる片手間にイケメンの元に通い恋仲になることです。
恋愛攻略法はいつものロゼ、男の元へ通う・貢物をするでオッケー。
支持率上げがちょいと厄介でゲームに慣れていない初回プレイだと
まず段取りが分からずBADエンドは間違いなし。
RPG要素も取り入れてあり、主人公は鍛え上げられた暗殺者だったはずなのに
何故かレベル1からゲームスタートするため
まずはレベルを上げたセーブデータを作ることから始めることが肝要。
シナリオも膨大なので1周するだけでかなり時間が費やされます。
今回もサブイベントは沢山用意されており、
条件が細かく設定されている物もあっていつもより難易度高め。
一人でフルコンプを目指したら達成すると同時に老衰で死んでます、きっと。

絵はこちらも相変わらずのロゼ絵。
複雑骨折患者は少ない物の、世紀末救世主伝説な肩パットに
形状記憶のうねうねした主人公の髪の毛、
柔らかさを一切感じないシーツやメイド服そして胸
絵の構図がいつものロゼ、寝転がっても重力に反した髪や服、
気になる点を挙げればキリがなく。
シナリオで思わずキュンとしても絵でグッと来ない。さすがいつものロゼ。


巷で囁かれる評価“作業ゲー”の名に相応しく
プレイを重ねるごとにだんだん作業になっていく辛さはありましたが、
メインイベント・サブイベントとシナリオ量は膨大なので
ゲーム世界観を理解した上で存分に浸りたいって方にはうってつけ。
今回のPS2化でCERO指定を気にしてか、一部シナリオが変更され、
おかげで緊迫感が欠ける展開になっていて萎えるけど。
購入を検討されている方はまずコミカライズを読まれることをお薦め致します。
双葉はづきさんの漫画版がなかったら
自分がゲームに手を出すのはあと数年先だったはず…。



うちの嫁が稀代の暗殺者で出演しているので
いつかはプレイしてみようと思っていたエンピレ。
総合して評価は
『相変わらずのロゼゲー』
でした。

説明するのに1行で事足りることを数行費やすロゼクオリティ、
狂った人体デッサンで何度も首を捻るロゼ絵クオリティ。
そして改善されない会社対応。
シナリオも絵も個性で通用するけれど、
ソニーのパブリッシャーを声高に言うなら
いいかげん会社対応方針を見直して下さい。
ロゼゲは何故かうちの嫁がよく仕事を受けているから
見切りをつけたくてもつけられないんだから…○| ̄|_





 ■キャラ考察■

【エドワルド=ウィンフリー】

主人公のご主人様、第一継承権を持つ第二王子。
ハッピーエンドを迎えてもノーマルハッピーエンドとの違いが
恋仲かどうかくらいの差しかなく、
攻略対象中一番薄いシナリオだった気がします。
どのルートでも主人公から主人愛で強烈に愛されているから
同棲しているカップルが結婚しても生活に変化なし、みたいな感じ。
病んでるけど方向が違ったヤンデレだしなぁ。



【ジャスティン=ロベラッティ】

第一王子で主人公側の政敵に当たる方。
攻略対象中一番の常識人であり、メインヒーローの兄ちゃんだけあって
表のメインシナリオと言い張れる展開でした。
強面なのに可愛い系、剣一本で食っていける能力。
きっとエドワルドの兄ちゃんとして産まれなかったら
もうちょい幸有る人生だったはず。



【マーシャル=エイド】

ジャスティンの侍従長。主人公のライバルに当たる人。
同じ立ち位置で対等立場って好きです。
守ってもらうよりお互い安心して背中預けて戦える系。
御前試合ではいつもボコボコにします、さーせん。



【ブライアン=カペラ】

妹可愛いよ妹(*´д`*)ハァハァ
あんなに慕ってくれている妹との個別エンドがないことが
このゲーム最大の不満ですよ。胸は大小じゃあないんだよbyてらそまさん。

主人公の刹那主義な所がメインで描かれていて良いシナリオでした。
解決してないのはアレだけど、時間の問題なのかしら。



【ランビュール=ダヌンツィオ】

気付けば最萌えでした。糸目サイコー。
他ルートではただの異臭させる人なのに実は一番病んでる人。
閉鎖空間で培われた病み属性、影に見える例のあの人。オイシイです。
この人のせいでアペンドディスクが気になるとかデットライン。
買うものか、まかり間違ってもアペンドなんて買うものかー!



【ミハエル=ファウスト】

ラスボス・実は裏メインのネガティブ悪魔。
公式キャラ紹介で“ネガティブ悪魔”とありますが
発言内容が危険用語なくらいでネガティブなのか?と常疑問な悪魔。
ネガティブってのはハトアリのアリスのことを言うんですぜ。
アラロスでは正体不明だったけど今回色々発覚して
あのマイセン一筋悪魔が可愛く見えてきます。
次回作はルクソーヌ本国なのかな。
その時はまたマイセン一筋になっていそうだ…。
ブランド:QuinRose
[2012.02.15]
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