PS2/星色のおくりもの 感想

発売日:2007年11月8日
価格:通常版・初回スペシャル限定版6,800円(税抜)
ジャンル:ハートフル恋愛AVG

男性向けのゲームだと「AIR」とか「水夏」とか
田舎を舞台にしたハートフルなお話が多いんですが
漫画でもゲームでも女性向けの物って
田舎舞台の物ってあまり見かけませんね。
下世話な話ですが田舎を舞台にした18禁ゲーは青姦率が何故か高く、
隆志ルートでうっかり「18禁ならこのまま8禁シーンだよなぁ」
呟いてしまった自分です。今は反省している(´・ω・`)



公式でも銘打つようにハートフル恋愛アドベンチャーでございます。
このゲームでのオリジナル要素として星占いが各所で行えますが
そちらで各キャラの好感度などが確認でき、
選択肢もどれが好感度が上がるか単純明快であってないようなもの。
おかげさまでノーマルエンドを見るために選択肢を選ぶたび
フラグがボッキボキに
折れる音が聞こえました。

これぞフラグクラッシャー。

全体のシナリオはそれなりの量で1周目は適量だと思ったけど
2周目から共通ルートでのシナリオ量の多さにがっかりし、
キャラルートが1・2時間程度で終わることにも微妙な気持ちに。
けど全体のお話の構成はキレイにまとまっているし
キャラの特性も出ていてどれも惹きこまれる内容なので
長いシナリオが苦手な人にはかなりオススメとなっております。
どのルートも良い感じにまとまっているから
もうちょいエンディング後の二人のアナザーストーリーを
見てみたかった分がとても惜しまれますが。



ところで絵師は小学館で漫画を描いておられる藤間麗先生。
漫画家だけど種類があってもどれも似た立ち絵だったり
遠近感が分かりにくいスチルだったり動きのない絵が多く、
ゲーム絵師とは違った目線で描けたはずなのに
当時ではまだ絵師本人が新人にあたるだけに
その辺の冒険した絵が見られなかったことがとても惜しまれます。
この作家さんの漫画好きだから、本当に惜しいなぁ。





 ■キャラ考察■

【稲船 隆志】

エピローグが本編。
隆志シナリオはシナリオが先行していて
シリアス濃度が濃いため甘さが少なく、
その分エピローグの甘さは比にならないくらい糖度100%でした。
エピローグが本編並みのシナリオがあったら良かったのに。

しかし隆志の親は息子とそのクラスメイトの女の子と距離を取らせようとするとか
隆志のお家はやんごとない家系ですか?



【明戸 紳】

隆志以上に甘さが少なく見え紳シナリオは
「つよきす」のシナリオ構成と似ていまして。
前半ツンパートの後半デレパート。ツンデレシナリオ。
なのでデレのターンが来た時は一安心でしたよ、ええ。
それからあんだけ明人一家中心のシナリオなんだから
どうせなら義母・義妹・旦那・嫁の家族団らん場面を見たかったなぁ。
お姑さんとは仲良くやっていけそうだし。



【鳴滝 誠悟】

一番乙女ゲらしい人でした。
幼なじみで主人公にはベタ甘の陸上エース、
田舎にこんな格好良い兄ちゃんがいるとか3次元では考えられません。
女の子はM・S・天然などの性格の中でどれが一番最強なのかと
考えたところ、ぶっちぎりで天然に敵う者がいないわけですが
それを実に説明してくれた誠吾ルートでした。
天然娘に惚れた人って忍耐がないと耐え切れませんよ、絶対。



【鳴滝 宗哉】

宗哉先生ルートで登場する涼子さん。
主人公と初めての対話でひたすら罵ってくださいました。
こんな不躾なキャラは初めて見たとですw
しかもラストではとんだDQN行動に突っ走るし。
こんな精神が病んでる人、久々に見たなぁ。
まぁ病んでるキャラ設定は2次作でもあまり登場しないから
新鮮な気分で見られるし嫌いじゃないから面白く拝見させて頂きましたけども。
若いお嬢さん方には心に傷を負わされていないか自分は少々心配です。

ところで宗哉先生がどの辺りで主人公に好意を持ち始めたのか
よく分からずラストまとまってましたが
公式HPにあるおまけのアナザーストーリーにて脳内補完と致しました。
先生も隆志同様甘さが足りなかった気がする…。
まぁ先生もちょっと病んでいたし…あれはあれでいいか。
ブランド:TAKUYO
[2009.12.18]