PSP/十三支演義 〜偃月三国伝〜 感想

発売日:2012年5月24日
価格:通常版5,800円(税抜),限定版7,800円(税抜)
ジャンル:女性向け恋愛AVG

乙女ゲでは既にハイクオリティな三国志物があるので
下手な物を作るとこの世にはなかったことにされるため
製作段階で点数が辛くなる、ハードルが高いジャンル。
そんななか、汚いさすがオトメイト汚い。
猫耳・ショタで中の人がうちの嫁を起用、
三国志で人気の高い関羽が最強女子設定の主人公、
主題歌・メインテーマにFFで有名な植松伸夫、
「サクラ大戦」で一世風靡した広井王子によるストーリー原案、
原案以外で用意されたシナリオライター数12名、
そして続編を作る気なのが読み取れるシナリオ。
大事なことなので敢えて言おう。汚いさすがオトメイト汚い。
続編では孔明・孫権が新たに攻略対象に加わるわけですね、分かります。



製作陣を見ただけでも今回のオトメイト×REDコラボは
かなり力を入れているのが窺い知れます。
何せこの「十三支演義」、旬の「うたのプリンスさま」の新作が
同時発売と販売戦略がかなり厳しい状況。
しかし箱を開けてみたら
本家・三国志好きには
お薦めできない
三国志ゲー。

三国と銘打っていますが孫権どころか孫堅も出ません。
三国志一の人気者・孔明さんも出ません。
武人が多く、軍師皆無で戦の場面がだいたいゴリ押しで解決。
三国志は知らなくても知名度ある固有名詞“レッド・クリフ”に届かず。
そんな数々の本家・三国志で人気が高い見所を削り
呉軍要素が欠けた時点で三国ですらない状況。
猫耳がどうこう言った問題ではなく、三国志の取り入れ方がしょぼくて
どうせなら完全オリジナル作品でやってくれた方が
新しく作られた物として好評価できたのに。


他にもオトメイト作品で散々言われている
戦闘場面の描写が
徹底して下手。

大体は「はぁ!」「やぁ!」などの掛け声の応酬、挿まれる効果音、
シナリオ全体が情景描写を省いているため
体の動きをセリフで説明しているせいで激しく動いているように見えない。
瞬殺の時は「遅い!」か「速い!」でだいたい完了。
戦場で無駄口・会話を度々している。
戦略はだいたい力押しで解決。イラストに覇気がない。
散々悪評され続けている点を修正しないのも痛いけど
戦が見せ場の一つである三国志で、戦の場面に魅力を感じません。

あとはCG鑑賞とムービーのみ収録・回想シーン無しと
集め甲斐も見直し甲斐のないエクストラ。
曇り空が適当で狐の嫁入りになっている雨の場面、
どの城に住んでも同じ間取り・家具が用意された主人公の部屋、
背景の使い回し多数に、個別ルート後共通シナリオが既読化されておらず。

悪い所ばかりでなく、登場人物がいつものオトメイト作品に比べて多い分
立ち絵が用意された人物が多いし、シナリオもいつもより長め。
桃園システムで攻略可能な人物以外に3名の恋愛シナリオを用意。
豪華声優陣。キャラが濃すぎる紀霊さん。
戦闘描写下手には憤りを覚えますが、
乙女ゲージは上がりやすいので三国志に強い思い入れのない人にお薦め。



…まぁ人の好みは十人十色。以下のことは完全に愚痴であります。
自分は強く賢い女子が好みのタイプ。
映画「風の谷のナウシカ」で父ちゃんが死んだ時のナウシカ、
アニメ「星方天使エンジェルリンクス」第7話のスイッチオン美鳳、
篠原花那の「ICHI」4巻・第22話の非武装でも勝つ市さん、
どれも格好良くて何度見てもぞくぞくします。
今回の「十三支演義」は主人公が猛将・関羽が元ネタの村一番最強の女子。
それはそれは期待しました。しかしこれは違う。
『広末●子似の女の子を紹介されたのに実際はスラダンの赤木キャプテン似』
だったくらい自分にとって十三支の関羽は最強女子に非ず。
正論を述べたり誤解させる発言も多くて機転や賢さも足らず、
戦うことへの誇りの描写も極薄。
せめて刺史の仕事をこなす有能な場面や訓練に励む努力する場面など
好感度が上がりそうな頑張っている姿をはさめばいいのに。
期待した分ガッカリした反動が大きくて鬱ですよ。
本当…もっとどうにかならなかったのか。
とりあえず2か月後に発売予定の戦う主人公作品の購入を控えようと思った。
今後戦う女子が主人公のオトメイトは
発売日に買ってまでやろうと思わないかな…。
戦闘場面がある作品を結構手がけているんだから
もっと改善の努力をすればいいのに○| ̄|_





 ■キャラ考察■

【劉備】

限定版パッケージがネタバレしているのはどうかと思うんだ。
今回購入するきっかけとなったすべての元凶。
劉備様は手を汚す描写があっても
スチルでは汚れないくらい究極の清純さの持ち主。
個別ルートに入ってもお子ちゃまな劉備に
恋愛感情が湧かずどうしたもんか戸惑いますが
きちんと恋愛脳モードも搭載しておりますので
ショタが苦手な方も食わず嫌いせず気長に攻略されることお薦め。
しかしうちの嫁は可愛いなぁ。



【張飛】

俄か三国志知識しかない自分にとって、張飛は力だけバカってイメージ。
そして力・バカの要素をきっちり備える十三支の張飛。
安易に考えて行動し迷惑をかけることしばしば、
自分には腹が立つ部類のバカだったのであまり好きになれないキャラかな。
ラストは男を見せたけど、あれは三国志で有名な場面の一つなんで
十三支の張飛として評価するには違うからなぁ…。



【趙雲】

どこのルートに進んでも男前すぎる趙雲。
趙雲自身のルートでは初っ端から好感度がカンスト。さすが龍の子。
孔明がいない猫族がまともに戦果を上げられたのも8割趙雲のおかげだと思う。
下ろし髪姿は素敵だったので出すであろうFDでも是非有効活用して頂きたく。



【曹操】

1人目の攻略対象に張飛を選んだこと、戦闘描写、関羽、諸々‥
下がったやる気を
一気にMAXにした
救世主。

ヤンデレとまではいかないけれど、病んだ姿は激しく興奮しました。
ベストもバッドも両方おいしいエンディング。
さすが歴史に名を残すポエマー。
仕事が出来て男前、社会的地位もあるのに
恋人に何かあったら些細なことでも取り乱す可愛い人。
この人のために今からFDが待ち遠しい。



【夏候惇】

夏候惇は台所女が好き。(店舗特典冊子より)
好感度マイナスからスタートした人は
やはり好感度が上がった時の反動が大きいですね。態度変わりすぎw
自分の目をむしゃむしゃしたとか字が元譲だとか曹操とは従兄弟とか
その辺を書くと見る目がちょっと変わりませんか?



【張遼】

呂布様、本領発揮。『私が死んでも代わりはいるもの。』
そんな張遼ルートは広井王子らしいシナリオでした。
誰でもいいから病んでいたら更に広井色で完璧だったのに。
呂布様を代弁する姿が秀逸で、どっかでまとめて聞きたいです。



【馬超】

軽薄な鬼崎さん。演技は異なるけど声のトーンは同じ。
もうキスしてパワーアップして「偃月の欠片」とか言ったらいいじゃない。




【夏侯淵】

またそのネタですか。本当オトメイトは好きですね。
言動が幼稚園児並みでお可愛らしいお方です。
痛い、必殺技が痛い。



【袁紹】

平川さんは誠実そうに見えて実は腹黒のキャラがお上手ですね。
大蛇さん然り、ハートの騎士然り。
キャストトークではっちゃけたりされるのにw
このシナリオ、中の人目当て以外で誰に需要があったんだろう。
一人毛色が違うシナリオには己の暗黒スイッチが入っておらず
返り討ちに合いました。最後の頼りはやはり救世主か?
ブランド:オトメイト・RED
[2012.05.31]
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