PS2/リトルアンカー 感想

発売日:2009年4月23日
価格:通常版6,800円(税抜),限定版8,800円(税抜)
ジャンル:女性向けSF恋愛AVG

若い女性が艦長というと「機動戦艦ナデシコ」を思い出す自分です。
しかしリトアンは「機動戦艦ナデシコ」かと思っていたらガン種運命でした。
そういえば種も若い女性艦長ですね。

「わたくしたち、人は、おそらくは、戦わなくても良かったはずの存在……。なのに、戦ってしまった者たち。何のために? 守るために? 何を? 自らを? 未来を? 誰かを撃たねば守れない未来、自分、それは何? なぜ? そして、撃たれた者にはない未来。では、撃った者たちは? その手につかむ、この果ての未来は? 幸福? 本当に?」

いやはや、トラウマスイッチが入る台詞です。
続編は更にトラウマ度が加速して、自分には即死効果のあるアニメだったなぁ…。



さて、「リトルアンカー」についてはプレイ前の時点で色々と噂は聞いてました。
『近未来、ロボ、SF』なシナリオですが、乙女ゲらしく緩いSF。
ハヤ○ワSFシリーズのような濃厚なSF物を期待すると肩透かしをくらいますが
敵軍・味方軍の状況を詰め込み過ぎない程度に設定し
分かりやすく善人・悪人を演出し、どのルートもすっきり完結しております。
攻略対象も 副艦長・整備士・パイロット・操舵士‥と選り取り見取り。
全12話構成で毎度OP・ED・次回予告・アイキャッチが入る様子は
まるでロボアニメを見ているような感覚。
戦闘システムはATB式のバトルで出来ることは本格RPGには劣るけれど
好感度の他に用意されたスキル値が戦闘イベントに影響し
スキル値によっては苦戦する場合があってミニゲーム感覚で楽しめます。
スチルは「ストラバ」でもお仕事をされた川人さん。
男の立ち絵の下半身が女子めいている気がしますが概ね良好なスチルばかり。
そしてこのゲームも豪華声優陣。
これで主人公がいなければ
良作だったのに。

前歴があやふやなので序盤の時点でどの程度スキルがあるの不明ですが
あくまで和平交渉のシンボルとして据えられたお飾り艦長な主人公。
18歳の女の子が和平のために働く姿は立派ですよ。
当初の思惑が外れ、和平交渉人から
戦場に駆り出される一兵士になったのもお気の毒だと思います。
けど戦艦の艦長であり、階級は大佐。責任ある立場の人間なんです。

  • 敵軍と遭遇→戦いたくないからロボを出撃要請出しません。
  • 大体のことは分からないから副艦に聞きます。
  • クルー「艦長は甘すぎます」
    艦長「私もそう思う」  開き直ったwwww
  • 酸欠の空間で大声を出す。
  • スパイがいる→仲間を疑いたくない!→スパイ放置。
  • クルーを救助に行ったのに状況を悪化させる。
  • 戦闘で戦艦がボロボロの状況なのにスポーツして遊ぶ。
  • 偶然手にした敵軍の情報を全く活かせない。
  • 捕虜の尋問も役立たず所か状況悪化させる。
  • 己の恋愛が上手くいってないと有能になる。
  • クルーの家族が怪我したから千羽鶴をみんなで折ろう!
上げればキリがないクソ艦長っぷり。
登場人物紹介によると、艦長は未熟者だと理解した上で努力しているらしいです。
けど、ゲームのアドベンチャーパートでやってることは
艦内をウロウロして攻略対象に話しかけるカウンセラー業務。
軍務らしい軍務を勤める姿はほぼ皆無。
強いて言うなら戦闘パートくらいでしょうか。
いやはや、これが近未来ですか。
地球\(^o^)/
そんな軍人としてはカスゴミのような艦長ですが、
18歳の一般の女の子だから仕方ないと許容出来るならば
このゲームはさほど苦にはならないと思います。
艦長はどうしようもないアホですが、根本的に悪いのは
そんなアホ艦長や和平交渉という目的意識の疎通が出来ていないクルーを
エリュシオン所属に任命した軍上層部。
チートな性能のエリュシオンに何故このクルーメンバーを…。
いつの時代も上がアホだと下は苦労するんです。
「パンがないならお菓子を食べればいいじゃない」とか
使い方を学習してない無意味な税金値上げ対策とか。



悲しいことは置いておいて、
作中最大の癒し系イーラ艦長。こちらの女性艦長は超有能。
きびきびした姿で指揮をとるイーラ艦長カッコいいね!
うちのクソ艦長と交換してください。





 ■キャラ考察■

【白浪 雪乃】

初見だと攻略のフラグが分からず、
ルートに入れない可能性がある初見殺しの副艦長。
この人がいなければ1話のAパートで最終回だったに違いない。
クソ艦長が痛い発言をしても諌めてくれるエリュシオン最大の良心。
…よくこのカスゴミの配下で満足していられたなぁ。



【ヴィオレ・ラファール】

1枚だけ酷いスチルを用意された人。あの顔は輝いてましたよヴィオレさん。
ヴィオレさんルートは艦長が誑し込んで汚れ仕事をさせた感漂うイベント付きで
そこに眼を瞑れば他は概ね良好なプレイボーイキャラ更生話でした。
ED1の幸せ溢れた感じは好きです。
二人がアレだからあの子はさぞかししっかりするだろうな…。



【ヨシュア・ラインベルガー】

3話で解決した話題を再度引っ張り出されてうんざりしつつ、
最終的には一番成長した攻略対象。
ED2は大事なことなので何回も言います。
けどあの指導法じゃあ生徒はうんざりするだけであまり学習しなさそうだな。



【ルシオ・ソアレス】

ガン種まっしぐらルート。
伍長の階級を持つ男が士官学生のような発言に痛さ爆発のルートでした。
成り立て民間兵ならともかく、7話で言うような台詞じゃないだろww
個別ルートで自分のルシオへの好感度がだだ下がり。
いっそ友人の婚約者でも寝取ったら
次回作ではキャスト紹介が上位になったかも。



【リウ・レイシェン】

中国語しゃべったり、冗談言ったり、ガン○ムだったり、何かとオイシイ人。
なのにED2はやっつけ感がするのは気のせいでしょうか?
艦長は攻略対象の中でレイシェンさんが一番お気に入りの模様。



【アルヴァ・ローレン】

アルヴァルートのシナリオライターはレイシェンさんがお気に入りの模様。
操舵士だけあって戦艦として一番見せ場が多いルートだったのに
レイシェンさんのオイシイ所が見られるルートって認識です。
艦長の成長を妨げるダメオヤジ。イタリアーノは女の子に甘すぎだ。



【謎の青年】

ジェットマン最終回を思い出しました。
トレンディドラマらしさを追求したという意味では、
あれはあれでアリと言えるかもしれませんが
一年間頑張って見続けた視聴者になかなか酷い仕打ちだと思うあの最終回を。

2周目から攻略可能。難易度は低め。
なかなかキチった人なので第一印象から180度変わる可能性がございます。
自分…、病んだキチっ子は好きだけど、
ただのキチっ子はそんなに好みじゃなかったみたい(´・ω・`)
ブランド:D3 PUBLISHER
企画・開発:株式会社ブリッジ
[2012.07.16]
マネーパートナーズでFXを