PS2/オレンジハニー 僕はキミに恋してる 感想

発売日:2007年4月26日
価格:6,800円(税抜),限定版7,800円(税抜),Best版:2,800円(税抜)
ジャンル:恋愛AVG

まだ“携帯電話コンテンツ”と呼ばれていた頃の携帯ゲームにフルボイスを追加して移植された、巷で大人気だったらしい乙女ゲー。当時Wi-Fi環境がない時代だったから接続した分が携帯料金へと反映されるため、財布の激痩せが恐ろしくて手が出せない分野でありました。PS2版の発売が2007年、それから約10年後には携帯電話からスマートフォンが移り変わり、基本無料で様々なゲームのDLが可能になり、推しキャラにせっせと課金する…ってそこは今も昔も変わらないな。


肝心のゲーム内容は天才的な絵の才能の持ち主なヒロインがスランプに陥り、部活動の代わりに生徒会業務をする日々の中で自分に好意的なイケメンと恋愛する話。
攻略対象は6名。ほぼ全員が主人公の絵に魅せられて好印象な所からスタート。主人公を嫌うキャラは全力で咬ませ犬でしかなく、ノーマルエンドはあってもバッドエンドはない全編に渡ってお姫様待遇。そんなお姫様は恋愛ゲームの主人公らしく没個性的に行動するので、主人公を一個人として楽しむ第三者プレイスタイルよりも主人公に自己投影するプレイスタイルの人向けの内容。自分は前者で楽しむスタイルだから男どもが主人公ちゃんの絵以外のどこに好意を持っていくのかさっぱり理解できん。
キャラ各々に事情があるのでそれらを解決してあげましょう…なことがゲーム紹介にあったけれど、どの話も主人公が助けるというより『好きな女の子に良いとこ見せたい!』みたいな感じで勝手に解決していた気がする。
あと不倫肯定な印象を受ける描写があったり「愛があれば全て許される」みたいな夢思考の部分もあったので、成人して社会に揉まれた大人よりも恋に恋する中高生受けする話ではあるので、主人公のこと以外でもそこで好みも分かれるかも。自分は比呂人先輩ルートの親友の扱いが気の毒で、主人公を姫にするために親友すら踏み台にするのは嫌かなぁ。逆に慎也君ルートは声優のイケメンさもあって正規ルートしていていいじゃないか。こういうのでいいんだよ、こういうので。


全体的にさくさく進むし、二人のイケメンを独占な小悪魔エンドに逆ハーエンド、何故か半裸で語られるメールシステム、豪華声優陣、等々、一部スキップ出来ない若干の鬱陶しいシステムはあれど好みに合うならば楽しめる乙女ゲでした。
ブランド:株式会社マーベラスAQL
[2019.10.30]