PS2/ソラユメ 感想

発売日:2008年6月19日
価格:6,800円(税抜)
ジャンル: ミスティックラブ・AVG

自分は怖い話が好きで心霊番組・怖い話をよく視聴します。
因みにパニックホラーは煩いので苦手で、
和ホラーのような静かに迫りくる怖さが好み。
しかし周りで怖い話が苦手な知り合いが多いため、
せっかく仕入れた怖い話をひけらかす場がなくていつも残念な気分に。
怖い話が嫌いな人に怖い話をすると嫌なヤツでしかないからね…(´・ω・`)
大体の怖い話は起承転結できれいにまとまってることが多いから
話を聞いたあとも後味は悪くなくて色々勉強になるんだけどな。
霊感はゼロで霊関係の痛い目にあったことがないからこそ
怖いもの知らずで言えた立場なのかもしれませんが。



さて、プレイ前評判だとやたら『怖い』と聞いていた「ソラユメ」。
パッケージの爽やかなイラストから想像出来ず、
どんなものかと予想が付きませんでしたが
蓋を開けてみたら笑い有り、涙有り、ホラー演出抜群と
文句の付けどころのない良作品。
特にホラー演出は他の乙女ゲに類を見ない見せ方で
序盤は何気ない日常から入り、異質な出来事を大きく語ることもせず、
それ以降も日常の平穏さが伝わってくるのに時折り薄ら寒い物が迫ってきます。

ホラー演出に留まらず、恋愛要素もきっちり押さえていて、
どのキャラも切ない気持ちの描き方が秀逸で
さり気ないやり取りの中で度々感情が表現されていて
どの場面も見逃すことが出来ません。
ただし、恋愛要素の点は主人公の愛され度が初期から高め設定で
愛され主人公が苦手な人にはちょっと引っかかる所。ですが、
主人公の良い子な所が終始滲み出ているのでそれなりに許容出来ると思います。
自分も愛され主人公は苦手だけど、皐月ちゃんは可愛くてお人良しで
むしろそんな皐月ちゃんとお近づきになれる攻略対象たちが羨ましい…。

あと笑いのセンス。今までプレイしたTAKUYOゲームで一番の出来。
買ってくる飲み物に、暁兄の本気、スイカネタ‥。
語録を作ったらカオスになりそうだwww



惜しむらくはスチルのセンスがちと微妙な所。
劣っているわけではないけど、秀でているわけでもなく。
全体的に完成度が高いのでついもっと高レベルを期待してました。
立ち絵は文句なしですが、スチルはもう少し遊んでも良かったのに。
暁兄と玉ねぎのスチル、あれでは落としてますよ…。





 ■キャラ考察■

【ルーエン=エグランティーン】

メインヒーローなので割と王道のお話。
種族は悪魔・性格は俺様と聞いてどんな悪徳悪魔なバッドEDが
用意されているのかと期待しておりましたが、
今では疑ったこちらが悪人のような気分でございます。
どのルートでも主人公の身近な存在であり続け、
さり気ない優しさはユーザーの心を癒してくれること必至。
けどこんな面倒な悪魔の世話を出来るのは皐月ちゃんの家系だけ。
いくらイケメンでも夏場にあの服装は精神が折れます。



【山瀬 勇人】

幼馴染ポジション。キャストがベストマッチ。
阪口さんは小うるさい愛されツッコミ要員がよく似合いますね(褒め言葉)。
そんなお笑い担当のようなポジションかと思いきや、
終盤はばっちり男らしく決めて格好良く見えます。
餘部先輩のバッドEDでチラッと名前が出る所に設定萌えしてます。



【水窪 一真】

乙女ゲで倦厭されがちな修羅場導入で
プレイヤーによっては評価が分かれるお話。
倦厭されてるけど一番現実にありえそうな設定で
その状況をどうやって乗り越えたのかによって
今後を応援したくなるカップリングかどうか、更に評価が割れます。
皐月の鈍さはちょっともにょる要素だけど
水窪くんの好意の示し方が可愛いので是非倦厭せず見て頂きたく。



【餘部 透】

餘部先輩ルートの入り方が見つけられず苦労しました。
どこぞのTAKUYOのドSな先輩を思い出します。
いやはや、同じTAKUYO出身の先輩キャラとは思えない違いwww
他ルートでは役に立ってるけど空気な感じだったのに
当人のルートだと本領発揮していて胸キュンさせます。
トゥルーEDはご都合感がなきにしもあらずなので
もう少し補足説明があれば良かったのに。
この辺りはPSP版の追加要素に期待。



【御剣 暁】

相変わらずTAKUYOの草尾ボイスキャラは厄介な人です。
正確には「ひめひび」の方が「ソラユメ」よりも先に発売しているので
元祖草尾ボイスな厄介人は別ですが。
恋愛模様よりもルーエンとの絡みが一番の見どころ。
小姑vs小姑のようなやり取りは微笑ましく、
悪魔の人の好さと暁兄の腹黒さが伺えます。



【朝峰 涼志】

ピュアな恋愛。裏メインヒーロー。
登場人物紹介一覧を見たら察しのいい人は何となく分かると思います。
そういえば涼志くん以外にも幼女皐月の被害者が2.5人もいますね。
幼女皐月はどんだけ破壊力の高い萌えっ娘だったのか。
幼少期ネタをもっと掘り下げた話をどこかで発表してくれないかなー。
ブランド:TAKUYO
[2012.07.22]
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