PS2/ふしぎ遊戯 朱雀異聞 感想

発売日:2008年5月29日
価格:通常版6,800円(税抜),限定版8,800円(税抜)
ジャンル:女性向け恋愛AVG

亢宿エンドがないとか
ちょっとスタッフ、話し合おうじゃないか。

実は朱雀七星士メンバーよりも亢宿が好きな自分は
原作通りに関わってはいるのに非攻略対象の亢宿の扱いに
焦らしどころではない騒ぎであります。
何故だスタッフ、何故亢宿エンドが存在しないんだ○| ̄|_



内容は原作漫画と同じキャラ・キャラ位置付け・シナリオで
主人公と主人公の親友はゲームオリジナルキャラであるこのゲーム。
原作連載時にはアニメ化もしており、
リアルタイムで楽しんでいて尚且つ
原作版の主人公が好きではない自分としては
新たな「ふし遊」としてそれなりに楽しめる内容でした。
多分原作をご存知の方はそれなりに楽しめるかも。
声優陣も過去にアニメ化した際に起用した人たちではなく
新たにキャスティングしたのも、原作とは別物として新しい気持ちで
もう一つの「ふしぎ遊戯」として楽しむのに良い配慮だと思います。

ただ、声優陣が豪華に取り揃えたせいで予算がなかったのか、
シナリオも絵もクオリティ低すぎ。
シナリオなんて原作に丸々沿ってるし、
どのルートも攻略対象が変わっているだけのほぼ同じ展開だし
文章の数が圧倒的に足りなくて描写が雑で
例えば角宿の武器とか説明が一切なく、
原作を知らないと全く想像出来ない文章とかもう酷すぎ。
あと唐突に主人公の口調が変わって後半に違和感を感じつつのプレイ。
中学3年のお嬢さんが仲間の死が前提に合っても
あの変化はおかしいよスタッフ。

絵も背景が飾りってくらい人物画と背景が馴染んでいなかったり
同じ人物同士の絡み画像も等身がスチルによってバラバラで
設定として置いてある伸長さが性格でなかったり
立ち絵も舞台が冬山なのに半袖のままだったり
主人公の親友なんて冬国で臍だしルックだったり
同人ゲーでももうちょい丁寧っすよ。

ふし遊を知らない新規ユーザーを取り込むのとしては
全体的な完成度が低すぎます(-_-;)



一応誰から仲間にするかとか、小さなイベントが細々と存在するとか
微妙に凝った部分も見受けられます。しかしシステム面としてはマップ移動でカーソルが合わせにくい仕様で微妙な凝った部分も焼け石に水。
最初から最後まで原作の完成度に頼りきったゲームでした。
ファンディスクなゲームでしたが
漫画のファンディスクって扱いもどうなのよそれ(^_^;)





 ■キャラ考察■

【鬼宿】

いくらメインだからって終始原作と同じ反応で
“朱雀異聞”としての鬼宿を楽しむにはちと欠けている感がありました。
あとメインであることとお金のことを省くと
鬼宿ってものすごく個性が埋没するのね。
周りが濃いのにそこで個性であるメイン・お金を省いちゃ当然ですが(^_^;)



【星宿】

原作で星宿は主人公に好意を持っていて失恋した気の毒な方なので
今回のゲームで相手は違うけれど朱雀の巫女と幸せになれるので
報われるものがあって良かったなぁ、と満足です。
しかしくっ付いて改めて思ったけど、この人は
国と恋人だったら恋人を優先しそうで皇帝としては先行き恐ろしいです。
そして尚且つ優先しても国政はしっかり取っていそう。
気持ちは重いけど有能だよ星宿さん。



【柳宿】

原作では結局性別が曖昧な性格だったので
今回ではお姉さんな柳宿や、男らしい柳宿が見てみたいと思ってたのに
終始接する態度はあまり変わらなかったのが残念でなりません。
男らしい柳宿も見てみたかったのに(´・ω・)
かと言って女らしいって訳でもないラブラブエンド。
この人も性別は男女で分けた人ではなく『性別・柳宿』って人なのね…。



【翼宿】

関西弁の違和感がどうしても拭えませんが
相手は異世界の人間、ここはスルーすべきところ。けど気になる…。
中の人が関東の人なので当然なのですが
その辺りをもうちょい気を配って欲しかったなぁ。
まぁ通常の関西弁に違和感を持たせたいとしての設定なら
成功なんだけど。でもやはり気になる…。

年齢も立場も普通で安定したキャラなので
どっちの世界で結ばれても同級生カップルのようで安心して見られます。
けど異世界エンドがあれって、それでいいのか紅南国(^_^;)



【軫宿】

スタッフすら扱いに困ってそうな軫宿w
途中で地味呼ばわりされている軫宿カワイソス。
エンディングすらあっさり終わらされてたり予想通りだったり。
老け顔だからか? 一応井宿よりも2歳下で最年長でもないのに…○| ̄|_



【井宿】

トラウマ持ちの井宿の相手にしては内容に甘さが足りなさ過ぎて
井宿との恋愛が丸く収まった風には見えません。
この人のシナリオだけはその後の補完エピソードが必要な希ガス。

他のキャラは気にならなかったけど
井宿だけは前の声優の方が上手く感じます。
その理由が、お面を付けている時と外した時での演技が
しっかり分けられているかどうかなんですが
宮田氏が関智に劣るというんじゃなくて
ゲームのシナリオがもっとしっかりしていたら
そんな気もしなかったんじゃないかなぁ、と思いますが。



【張宿】

13歳の張宿と中学3年の主人公だと年齢は2歳差だけなので
年の差は気にならない程度のはずなのに何故だろう…
ショタコンのような気持ちになるのは。
張宿の外見も年相応と言えなくもないはずだし
初々しい中学生カップルなのになぁ。
ブランド:オトメイト
[2009.08.09]