良く言うと“素朴”
はっきり言うと“地味”。
舞台は人情溢れる商店街。ヒロインは鰻屋の娘。
大学の夏休み中にオカンが倒れたため家業を手伝うことに、
そして唐突に知ってしまった己の出生の秘密。
更に、突如現れたファンタジー設定少年。
…全部クリアーしてから思う謎、
何故この作品にファンタジー要素を入れた＞スタッフ。
世界観にパンチを聞かせるための設定だったのかもしれませんが
どの角度から見てもサリィだけ関連図から浮いてるよ。
まさかパッケージデザインでサリィだけ浮いていたのはそれが意図ですか？
前作がSLG寄りだったこともあり
今回AVGはどうもシナリオの表現が短すぎて
常に急展開している気になります。
出生の秘密も気付けば解決してました、くらいにあっさり解決。
更に倒れた主人公の母ちゃんがさっぱりしたお人なので
多分オカンが病に倒れていなければこのゲーム、３分で解決してる。
もっと情緒込めて書き込んでも良かったのに。
まぁ、そんなことしていたら蛇足文章になっていたかもしれませんが。
主人公も己の出生の秘密に対してとか
成人した20歳の反応としては幼稚でちと共感しづらい仕様。
何だかんだで20歳は社会的に親の庇護が必要なくなる年齢で
世間一般では大人と見なされるだけあって精神もそれなりに熟しているのに
悩み方や言動がどうも高校生くさい印象に。
倒れた親の代わりに働くとか、いい娘なんだけどね。
絵は相変わらず何か首をかしげるエチシーンスチルだけど
そんなに劣る画力でもなく、それなりにいい物。
ただヒロインの私服は地味ダサなので
そこのデザインセンスにマイナス１点。
キャラの見分けも出来てるし。良絵師です。
けど右クリックでキャンセル機能が利かないのは何となく不便。
花梨エンターテイメントシステムは
突如やると自分の中での不具合が起きます。
何度不要な右クリックをしたことやら…。
■キャラ考察■
【カバレフ＝スタニスラフマダー＝サリィヴァン】
サリィ単体はいいキャラしているので
いてくれてありがとう、ではございますが
一人ファンタジーをしている異分子というのは
やはり慣れないものでして。
オープニングの恥ずかしい妄想ドリームとか、赤面せずにはいられません。
エピローグでの美人さんは大変眼福でございました。
出来ればあの美人さんでエピソードがもう少し見たく候。
【青山 秀一】
なんというか、空野太陽らしいキャラ像でした。
年下のひねくれボーイが似合う人はこのボイス以上にいらっしゃいません。
もやは変態プレイは彼のお家芸です。
何気に一途でいい子なんだけど、
爪の甘さで危険なだめんず候補生ですね。
気をつけないと葵先輩みたいになっちゃうぞ＞青山くん。
【須賀 郭公】
方言がこんなにトキめくものとは思いもよりませんでした。
関西弁はメジャーだから論外だけど
東北と南の方の方言はヤバイね。いいぞもっとやれ。
同じ職場の頼れる兄さんでありながら
主人公と交際が決定した瞬間から既に上下関係が決まっていて萌えます。
一生尻にしかれてイチャイチャした二人でいて下さい。。
【藤崎 祐介】
自分だけの特別になった人ってやはり一番乙女で良いものです。
男性陣の中で一番お気に入りのシナリオをしてました。
このゲームは出生の秘密よりも立ち退き云々の方が
舞台としていい題材だけに一番題材に近い存在の藤崎さんは
自然と完成度が上がったシナリオになってます。
須賀さんを攻略した後に藤崎さんを攻略するのが
一番オイシイ召し上がり方でした(´∀`)ｺﾞﾁｿｳｻﾏﾃﾞｽ
【杜若 吾郎】
最後の最後で意味不明にチキンになることさえなければ
年の差天然カップルの微笑ましいストーリーだったのに。
スチルがところどころ美人女史に見える着物男児。
着物はエチシーンでいい演出です。
日本の艶はやはり素晴らしい。
【山吹 葵】
しゃべり場十代のような２３歳男子。
腹違いの兄弟とかならともかく、４親等の傍系親族程度で怯むヘタレ。
複雑な家庭環境で過ごしてきた割に耐性が足りないよ先輩。
十代の学生が言うならまだ許容範囲だけど
23歳大学生の言動としてはちと痛い子ですよ。
あ、でも土下座は賞賛に値します。
世の中あれくらい詫びろって連中が多いのに
なぁなぁになっていてどうにもいけません。
【山吹 萌】
こんな陰険ななサブキャラ女の子が名前付きで登場とは乙女ゲにしては珍しい。
しかし自分、甘く見てました。
彼女が、ヤンデレ巫女→ツンデレ巫女→神無月の巫女に
変貌していく様は流石にビックリ、予想だに出来ませんでした。
おかげさまで葵兄ちゃんのヘタレが浮き彫りになる仕組み(^_^;)
こういう斜め45度に向かったシナリオって大好き。
特にエピローグの二人の会話は退廃的でﾊｧﾊｧする(;ﾟ∀ﾟ)=3ﾑｯﾊｰ!!
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